第六章 中学レベル | ともたろうファミリーと夢の旅

第六章 中学レベル

残ったのは、アラブ人だけだ。さっきから、英語でしゃべってはいたが、私が出来るのは中学生程度の英語くらいで、べらべら話されても、きょとんとしてしまう。
以前も、英語で話さなければならない場面に遭遇したことがある。香港に行った時のことである。滞在先のホテルで友人が蜂に刺されるというハプニングがあった。私は、フロントへ薬をもらいに行ったのだが、日本語を話せる人がちょうど留守であったため、仕方なく、
「Bee」
と言いながら、蜂のマネをし、係の人に苦笑されてしまった。そのときも、日本に戻ったら絶対に英語を勉強してやると誓ったはずだった。なのに、そんな決意もすっかり忘れ、また、のほほんと旅にでている自分を非常に悔いた。