第四章 トライアングルの出来上がり | ともたろうファミリーと夢の旅

第四章 トライアングルの出来上がり

なんとか席に着くと、すぐに窓際に座っている台湾人女性が話しかけてきた。しかし、台湾語はひとつも分からない。台湾語は分からない、と英語で言ったが、それでも、話しかけてくる。彼女は英語が分からないようだ。
彼女のマシンガントークに困り果てていると、見かねたアラブ人男性が、台湾語を英語に訳してくれた。それによると、台湾人女性は、私が、どこへ行ってきたのか聞いていたらしい。
なんだ、そうだったのか、と思っている間にも、彼女は話しかけてきた。それをまたアラブ人男性が英語に訳し、私が、しどろもどろの英語で答えたことを、また、台湾語に訳して伝えてくれた。そんなことを繰り返して、私達の間には、何とも奇妙なトライアングルが出来てしまった。